「ラミネート加工のコストは、フィルム代だけ」——そう考えていないでしょうか。実際には、フィルム代のほかに作業時間・ラミネーター本体・電気代・作り直しといった費用が積み重なります。さらに2026年に入り、ラミネートフィルムそのものの値上げも進んでいます。
この記事では、A4サイズの掲示物を100枚つくる場合を例に、ラミネート加工と耐水紙の費用を具体的な金額で並べて比較します。「結局どちらが、いくら安いのか」を判断するための材料を、前提を明示したうえでお示しします。
ラミネート作業の手間や仕上がりの違いそのものについては、別記事「ラミネートの代替におすすめ!業務効率化・コストダウンも可能」で詳しく解説しています。本記事は「費用」に絞ってご説明します。
作業時間 約60分 → 約0分
ラミネートフィルムは、いま値上がりしている
費用を比較する前に、押さえておきたい動きがあります。ラミネートフィルムの主原料は、原油・ナフサ由来の石油化学製品です。そのため、原油価格や国際情勢の影響を受けやすいという構造的な弱点があります。
2026年4月には、フィルムメーカーの大倉工業が、中東情勢の緊迫化による原油・ナフサ高騰を理由に、ラミネートフィルムを30%以上値上げすると発表しました。同社は一部の原材料で供給制限が始まっていることにも言及しています。
参考:大倉工業、4月下旬にもフィルム製品値上げ 中東情勢を受け(日本経済新聞)
こうした値上げは一社だけの動きではありません。フィルムや梱包資材が石油化学に依存している以上、今後も価格変動が繰り返される可能性があります。「フィルム代は安い」という前提が、変わりつつあるということです。
こんな掲示物のコスト、見直せます
耐水紙への切り替えが向くのは、次のような日常的に作り替える掲示物です。
A4掲示物100枚を作る場合の費用を比較
実際の金額で比べます。下表は、A4サイズの掲示物を100枚作成する場合の、ラミネート加工と耐水紙(厚み別)の費用比較です。
| 項目 | ラミネート 加工 |
最薄口 | 薄口 | 中厚口 | 厚口 | 特厚口 | 超厚口 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 用紙代 | 約100円 | 770円 | 880円 | 1,375円 | 2,310円 | 2,970円 | 3,905円 |
| フィルム代 | 約2,000円 | —(不要) | |||||
| 人件費※1 | 約2,000円 | —(不要) | |||||
| 合計 | 約4,100円 +α※2 |
770円 | 880円 | 1,375円 | 2,310円 | 2,970円 | 3,905円 |
| 1枚あたり | 約41円 +α |
7.7円 | 8.8円 | 13.8円 | 23.1円 | 29.7円 | 39.1円 |
| ラミネート比 (総コスト) |
— | 約1/5 | 約1/4 | 約1/3 | 約3/5 | 約4/5 | 同等以下 |
※1 作業時間の比較より、1時間あたりの人件費(フィルム挟み+ラミネート加工作業)
※2 αはラミネーター本体代・メンテナンス代・電気代など(条件により変動)
※3 耐水紙は1,000枚入りを使用し100枚換算
ラミネート加工は、用紙代こそ約100円と安く見えますが、フィルム代・人件費が上乗せされ、合計は約4,100円+α。一方、耐水紙は紙の費用だけで完結します。同じ中厚口でも1枚13.8円、最薄口なら7.7円と、ラミネートの約41円と比べて大きな差になります。ラミネートで「安い」と感じていたのは用紙代だけで、加工費を含めると総額はふくらんでいた、というケースは少なくありません。
なぜ、ここまで差がつくのか
差が生まれる理由は、工程の数にあります。ラミネート加工は「印刷 → フィルムに挟む → ラミネートする → 掲示」と、印刷後に3工程が発生します。耐水紙は「印刷 → そのまま掲示」の2ステップです。
掲示物を差し替えるたびに、ラミネートはこの工程を繰り返します。フィルム代・時間・人手が毎回かかる。この積み重ねが、そのまま費用の差になって表れます。
この「作業がなくなる」違いは、動画でご覧いただくとイメージしやすくなります(約30秒)。
使う枚数が多いほど、差は広がる
上記は100枚での比較ですが、掲示物を頻繁に作り替える現場や多店舗で運用する企業ほど、年間の累計では差が大きくなります。中厚口を基準にすると、1枚あたり約27円の差(約41円-13.8円)は、月100枚・年間1,200枚で単純計算すると年間約32,400円+α(ラミネーター本体・電気代等)の違いになります。
さらに前述のとおり、ラミネートフィルムは値上げ局面にあります。フィルム代が上がれば、ラミネート側のコストはさらに増える方向です。耐水紙は石油由来のフィルムを使わない分、こうした値上げの影響を受けにくいという面もあります。
ただし、価格だけで選ばないために
費用面では耐水紙が有利なケースが多い一方、用途によってはラミネート加工が向く場面もあります。両者の特性を整理します。
| 比較項目 | 耐水紙 | ラミネート加工 |
|---|---|---|
| 耐水性 | 〇 耐水性を備えた紙素材 | ◎ 完全防水 |
| 耐久性 | 〇 屋内常用/屋外短期 | ◎ 屋外半年〜1年程度 |
| 見栄え | ◎ マット調・落ち着いた印象 | ◎ 光沢あり・鮮やか |
| 厚み選択 | ◎ 6種類(約0.07〜0.40mm) | △ 選択肢が少ない |
| 作業効率 | ◎ 印刷のみで完了 | △ 加工工程が必要(約60分/100枚) |
| 差し替え対応 | ◎ 即時対応可能 | △ 再加工が必要 |
耐久性や完全防水を最優先し、長期間まったく更新しない掲示物ならラミネートが向きます。一方、更新が多い・少量を素早く作りたい・水や油のかかる環境・多店舗で仕上がりを揃えたい、といった運用では耐水紙が扱いやすくなります。大切なのは、すべてを置き換えることではなく「ラミネートしなくてよい場面」を見極めて使い分けることです。
用途に合った厚みを選ぶ
耐水紙を選ぶ場合、用途に合った厚みを選ぶことが仕上がりと運用のしやすさを左右します。最薄口から超厚口まで6種類があります。
| 厚み | 主な想定用途 |
|---|---|
| 最薄口(約0.07mm) | 包装紙・地図・メモ用紙 |
| 薄口(約0.08mm) | のし紙・チラシ・取扱説明書 |
| 中厚口(約0.12mm) | 案内掲示・イベント告知・作業指示書 |
| 厚口(約0.18mm) | 店内POP・メニュー表・料金表 |
| 特厚口(約0.28mm) | 各種POP・商品タグ・ショップカード |
| 超厚口(約0.40mm) | 自立型POP・パッケージ台紙・立て札 |
貼る・差し込む・吊り下げるといった掲示方法によって最適な厚みは変わります。厚みの選び方は、「厚みが選べる耐水紙」の詳細ページで用途別にご確認いただけます。
廃棄の手間と環境への影響
まずは実物で、印刷品質とコストを確かめる
費用の比較は、自社の使用枚数や人件費単価を当てはめると、より実態に近い数字になります。最終的な判断には、実際に印刷して仕上がりや使い勝手を確かめるのが確実です。
厚みが選べる耐水紙は、レーザープリンター・複合機でそのまま印刷できます(インクジェットプリンターには非対応)。お使いの印刷環境で問題なく使えるか、実際の掲示場所で波打ちや耐久性がどうかを、無料サンプルでお試しいただけます。全6種類の厚みをご用意しています。
購入先のご案内
用途や必要な枚数に合わせて、最適な購入先をお選びいただけます。下のボタンから各購入ページへ移動できます。
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