食品紙(食品対応紙・食品用紙)とは、食品に直接触れても使える、食品衛生上の安全性や機能を備えた紙の総称です。
「食品に直接触れても安全な紙がほしい」
「油・水・熱に耐える紙を探している」
「プラスチック容器を紙に切り替えたい」
——飲食店・食品メーカー・製造工場・スイーツブランドなど、食品を扱う現場から、こうしたご相談を数多くいただきます。ただ食品紙は種類が多く、どれが自社の食品・工程に合うのかが分かりにくいのが実情です。
そこで本ページでは、食品に使われる紙を「油・水・熱に強い」「鮮度を保つ」「密封して鮮度を長く保つ」「水分・油分を吸う」「敷く・すべり止め・離型」「容器にする」という6つの用途に整理しました。やりたいことから数問で候補を絞り込める「かんたん診断」もご用意しています。さらに弊社では紙を選ぶだけでなく、サイズのカット・印刷・袋や容器への加工まで対応し、現場ですぐ使える形でお届けします。仕入れてから自社で加工する手間をかけず、選定から納品までまとめてご相談いただけます。
食品に使えるかどうかは、対象の食品や使い方によって変わり、「どの紙でも食品に使える」わけではありません。だからこそ、安全性が確かめられている紙はその根拠とともに紹介し、確認が必要な点は正直にお伝えします。創業1753年、長く紙を扱ってきた田村商店が、迷う場合も用途をうかがったうえで、最適な紙を無料でご提案します。
誰でもわかる!
\ 食品紙について “150秒” で解説 /
このページでわかること
- 食品紙の種類と、安全性の考え方
- かんたん診断で、用途に合うタイプがすぐ分かる
- 用途で選ぶ早見表(6タイプを比較)
- タイプ別の特徴と代表的な紙(油水熱・鮮度・密封・吸う・敷く・容器)
- 食品紙と脱プラ・PFAS対応の関係
- よくある質問(安全性の証明・サンプル・加工・選ぶ際の注意点など)
- 選定から加工・納品までの無料相談
食品紙(食品対応紙)の種類と安全性の考え方
冒頭でふれたとおり、食品紙は食品に使うための安全性や機能を備えた紙の総称で、「食品対応紙」「食品用紙」「食材紙」とも呼ばれます。ハンバーガーの包み紙、ドーナツの下の敷き紙、ケーキのグラシンカップ、精肉・鮮魚の包装紙など、身近なところで数多く使われています。
食品紙は、用途に応じて「耐水・耐油性」「吸水・吸油性」「耐熱性」「鮮度保持・バリア性」「美粧性」「加工適性」といった機能を紙に付け加えたものです。一般的な紙は水分や油分を吸って外に漏らしたり、ふやけて破れたりしますが、こうした機能を備えることで、食品の水分・油分・熱・鮮度に対応できます。さらに加工適性のある紙なら、印刷や、袋・容器・台紙などへの加工にも展開できます。どの機能が必要かは用途によって変わるため、本ページでは6つの用途に整理した早見表で選びやすくしています。
食品紙の「安全性」の考え方
食品紙を選ぶうえで最も重要なのが安全性です。ここで押さえておきたいのは、紙そのものに「食品に使える/使えない」という一律の線引きがあるわけではないということです。安全に使えるかどうかは、次のような条件の組み合わせで決まります。
食品への適否を左右する主な条件
- 直接触れるか:食品に直接触れる「一次容器・包装」か、直接は触れない「二次容器・外装」か
- 食品の種類:水分・油分の量、酸・塩分の強さ、生鮮か加工品か
- 温度帯:常温・冷蔵・冷凍か、加熱(電子レンジ・オーブン)を伴うか
- 使用時間:短時間の包装か、長期間の保存・熟成か
そのため、本ページでは「この紙なら何にでも安全」という表現は用いません。かわりに、第三者の分析機関による試験で食品衛生上の有害物質が含まれないと認められている紙や、食品衛生法(昭和34年厚生省告示第370号)への適合が確認されている紙については、その事実を根拠として明記します。それ以外の紙は「食品用途の製品」として位置づけ、実際の適否はご使用の条件に合わせて個別に確認する、という考え方で整理しています。
また、取引先や監査への対応で試験成績書・適合証明書が必要な場合は、その旨をお伝えいただければ、対応可能な紙をご案内します(証明の可否は製品によって異なります)。「この食品・この温度・この工程で本当に問題ないか」を見極めるには条件のすり合わせが欠かせませんので、判断に迷う場合はお気軽にご相談ください。
それでは、食品に使われる紙にどのような種類があるのか、まずは用途ごとの早見表で全体像を見ていきましょう。
かんたん診断|あなたに合う食品紙を見つける
食品紙は種類が多く、「どれを選べばいいか分からない」という声を多くいただきます。そこで、いくつかの質問に答えるだけで、用途に合ったタイプへご案内する診断を用意しました。じっくり比較したい方は、次の「用途で選ぶ早見表」もあわせてご覧ください。
かんたん診断あなたに合う食品紙は?
質問に答えるだけで、用途に合った食品紙のタイプと、
弊社(田村商店)にできることをご案内します。
食品紙の種類|用途で選ぶ早見表
食品に使われる紙を、やりたいこと(用途)で6タイプに整理しました。診断を使わず、まず全体を見比べたい方はこちらの早見表からどうぞ。気になるタイプは下の「タイプ別の詳細」で製品ごとに確認できます。食品への適否は用途・条件によって変わるため、「食品への接し方」はあくまで目安です。
← 表は横にスクロールできます →
| 用途タイプ | こんなときに | 代表的な紙 | 食品への接し方 |
|---|---|---|---|
| ① 油・水・熱に強い (包む・敷く) |
揚げ物・惣菜・菓子など、油分・水分のある食品を包みたい・敷きたい。加熱を伴う食品に使いたい | 耐油紙(パピ・タイユ(FF)/FS耐油紙FF ほか)、耐水・耐油・耐熱紙(エコバリー(F) ほか)、グラシン紙 | 直接触れる用途に対応する品あり(耐熱温度・品目により要確認) |
| ② 鮮度を保つ (生鮮を包む) |
魚・肉などの生鮮食品を包んで、鮮度保持・熟成をしたい | 保鮮紙(グリーンパーチ紙/ホワイトパーチ紙) | 直接包む用途。第三者分析で有害物質不検出を確認済み |
| ③ 密封して鮮度を長く保つ | 菓子・コーヒー・乾物などを、酸素・水蒸気から守って長期保存したい/密封したい | バリア紙(シールドプラス/シルビオ シリーズ)、ヒートシール紙(ラミナ ほか) | 食品包装として実用化(用途・内容物により要確認) |
| ④ 水分・油分を吸う | 食品・食材から出る水分・油分(ドリップなど)を吸わせたい。結露やベタつきを抑えたい | 吸水紙(青果物吸水紙)、吸水・吸油紙(ミラックスFSPE) | 直接触れる用途に対応する品あり(品目により要確認) |
| ⑤ 敷く・すべり止め・離型 | トレー上での商品のずれ・崩れを防ぎたい(すべり止め)。蒸し物などのくっつきを防ぎたい(離型)。台紙・中敷き・敷き紙に使いたい | 防滑紙(ぴたっとシート)、まんじゅう台紙、純白ロール | 食品直置きに対応する品あり(分析試験成績表あり/品目により要確認) |
| ⑥ 容器にする | 紙コップ・紙トレー・弁当容器など、成型した紙の容器を使いたい・つくりたい | 紙コップ原紙、純白PET、一次容器向け紙(ミラックス ほか)、紙製トレー | 一次容器(直接触れる容器)に対応する品あり(品目により要確認) |
※「食品への接し方」は代表的な使われ方の目安です。実際の適否は、対象の食品・温度・使用条件によって異なります。試験成績書・適合証明が必要な場合を含め、用途をうかがったうえでご提案します。
タイプ別の詳細|代表的な食品紙と選び方
ここからは、早見表の6タイプごとに、代表的な紙の特徴・仕様・用途を詳しく紹介します。安全性については、第三者の分析機関による試験結果や、食品衛生法への適合が確認できる紙は、その根拠とともに明記します。似た用途のタイプが複数ある場合は、各タイプの冒頭で使い分けの考え方も示します。
① 油・水・熱に強い(包む・敷く)
揚げ物・惣菜・菓子など、油分や水分のある食品を包む・敷く用途に使う紙です。かつては油をはじくためにフッ素系(PFAS)の耐油剤が使われてきましたが、規制の動きを受けて、フッ素を使わずに耐油性を出した紙への切り替えが進んでいます。薄い包装紙・敷紙から、容器に成型できる厚手の板紙まで、必要な厚み・機能に合わせて選べます。
PFAS(有機フッ素化合物)を使わないフッ素フリーの耐油紙です。繊維の一本一本に耐油剤を付着させ、紙の空隙を埋めずに耐油性を発現させているため、温かい食品を包んでも結露しにくく、揚げ物のクリスピー性(カリッと感)を保ちやすいのが特長です。一般のフッ素系耐油紙に近い耐水性も備えています。
主な用途:揚げ物・ホットスナックの包装、油分のある惣菜・菓子の包み紙・敷紙。
油のにじみが出にくい薄口の耐油紙です。ノンフッ素・フッ素・片面シリコン加工の3タイプがあり、用途に応じて選べます。このうちノンフッ素タイプは、耐油剤やフィルムを使わず、繊維を緻密にすることで油の染み込みを防ぐのが特長です。いずれもヒートシール適性はないため、袋状にする場合は接着剤での加工が必要です。
主な用途:薄手が求められる油脂食品の包装、菓子・パンの敷紙・包み紙。
フッ素系不使用(FF=Fluorine Free)の耐油紙です。紙の表面に耐油層を施すことで、フィルムを貼らずに紙単体で耐油性を発現し、脱プラ・減プラに貢献します。片艶紙をベースにすることで高い印刷適性も得られます。食品衛生法(昭和34年厚生省告示第370号)に適合し、耐油剤はFDA準拠のものを使用しています。
主な用途:フライドポテト・唐揚げ・ドーナツなど、油分を多く含むファストフード・惣菜の包装。
表裏層に耐油性、全層に耐水性を付与した板紙です。紙層全体に機能を付与しているため断面や折り目からの油のにじみが見えにくく、折り曲げや成型を伴う容器に向きます。ポリラミネートを使わないためリサイクルも可能です。食品衛生法(第370号)への適合証明を取得しています。
主な用途:菓子・揚げ物惣菜などのテイクアウトボックス、油分を含む食品のパッケージ。
ノンフッ素の耐水・耐油・撥水紙で、裏面に特殊樹脂を塗工したカップ原紙です。厚手のためテイクアウトパッケージ・惣菜や弁当箱の容器に向き、冷凍・冷蔵食品のパッケージにも使われています。エコバリー(F)は表面が印刷用コートのアイボリーでオフセット印刷に適し、ブラウンエコバリー(F)は未晒パルプの風合いを生かしたノーコートタイプです。※特殊樹脂塗工のため樹脂臭がすることがあります。
主な用途:食品のテイクアウトパッケージ、惣菜・弁当箱の容器、冷凍・冷蔵食品のパッケージ。厚手で容器に成型する場合は「⑥ 容器にする」もご覧ください。
繊維を高密度に詰めた半透明の薄葉紙です。中身がうっすら透ける上品な質感が特長で、クッキーなどの焼き菓子・パン・チョコレートの包装や敷き紙、ラッピングに使われます。もともと油に極端に強い紙ではなく、水分・油分の少ない食品を包む用途に向きます。揚げ物のように油分が多く長時間包む用途では、前述の耐油紙群のほうが適しています。食品に直接触れる用途で使う場合は、対象の食品に応じて適否をご確認のうえでご提案します。
主な用途:焼き菓子・パン・チョコレートの包装、半透明の敷き紙・ラッピング。
※ PFAS(有機フッ素化合物)規制の詳細や、工業用途を含む耐油紙の比較は耐油紙のページ▶で詳しく解説しています。
② 鮮度を保つ(生鮮を包む)
魚・肉などの生鮮食品を直接包んで、鮮度を保ち、熟成にも使う紙です。「保鮮紙(鮮度保持紙)」とも呼ばれ、食品から出るドリップ(水分)を適度に吸いつつ乾燥を防ぐことで、鮮度と見た目を両立させます。ラップやポリ袋のように水分を閉じ込めるのではなく、紙が余分な水分を吸い、必要な保湿は保つという点が特長です。
耐水性・吸水性を備えた薄葉紙(包装紙)で、魚・肉の鮮度保持と熟成に使われます。ドリップを適度に吸収しつつ乾燥を防ぐため、鮮度と見た目を保ったまま包めます。緑色がグリーンパーチ紙、白色がホワイトパーチ紙で、色以外の基本性能は同じです(ホワイトパーチ紙は厚みの展開が異なります)。魚・肉だけでなく、和菓子・パン・ドーナッツなどの包装にも応用できます。第三者分析センターの検査で、食品衛生上の有害物質が含まれないことが証明された食品対応紙です。
主な用途:鮮魚・精肉の包装と熟成、惣菜の包装、和菓子・パン・ドーナッツの包装。
※ 保鮮紙の仕組みや使い方をさらに詳しく知りたい方は保鮮紙・鮮度保持紙のページ▶もご覧ください。グリーンパーチ紙・ホワイトパーチ紙は弊社から直接ご購入いただけます。
③ 密封して鮮度を長く保つ(バリア・ヒートシール)
菓子・コーヒー・乾物などの加工食品を、酸素・水蒸気から守って長期保存したい、あるいは袋を密封したいという用途に使う紙です。これまでプラスチックフィルムやアルミが担ってきた「バリア(遮断)」や「ヒートシール(熱で密封)」の機能を、紙で実現します。プラマークから紙マークへの置き換えができる製品もあり、脱プラ包装の有力な選択肢です。
バリア紙(酸素・水蒸気を遮断して鮮度を保つ)
木質素材100%の基材に、水系塗工技術でバリア層を付与した紙製バリア素材です。酸素・水蒸気を遮断するバリア性に加え、においの漏れ・移りを抑えるフレーバーバリア性を備え、内容物の品質と風味を保ちます。2020年10月に、バリアの屈曲耐性を高めたシールドプラスⅡとして展開されており、未晒・晒・片艶白のベース原紙から選べます。
主な用途:菓子・シリアル・珈琲・紅茶・ペットフードなどの食品一次包材、焼菓子等の品質保持剤封入包材、香りを保ちたい食品の包装。
紙にバリアコート層を付与し、外部からの酸素・水蒸気の侵入と、内容物の水分蒸発・においの飛びを抑える紙製バリア素材です。メーカーによると酸素バリア性はEVOH・KコートOPP同等、水蒸気バリア性はLDPE・PET同等とされ、プラスチックフィルムの代替として使えます。紙素材のため、プラマークから紙マークへの置き換えも可能です(シーラント層の構成によっては難処理古紙となる場合があります)。
主な用途:菓子・シリアル・コーヒーなど、酸素や湿気を嫌う食品の包装、脱プラ包装への切り替え。
紙にアルミを蒸着し、酸素バリア性・防湿性・遮光性・ヒートシール性を付与した紙製パッケージ素材です。光も遮るため、光による劣化を防ぎたい食品に向きます。ヒートシール性を備えているので、そのまま袋として密封できます。
主な用途:緑茶・抹茶、油分の多い菓子など、光・酸素・湿気を嫌う食品の包装。
バリア性・ヒートシール性に加え、中身が見える透明性を付与した紙製パッケージ素材です。バリア性を保ちながら、内容物を見せたい包装に使えます。
主な用途:中身を見せたい食品の包装、脱プラでも視認性を保ちたいパッケージ。
※ シルビオ シリーズは、紙素材の比率が一定以上の構成で紙マークの表示が可能です。詳しい構成・条件は用途に合わせてご案内します。
ヒートシール紙(熱で密封する・バリアは不要な場合)
紙に水系塗工技術でヒートシール層を付与した紙で、プラスチックフィルムをラミネートせずに、紙だけで袋・パッケージにできるのが特長です。ラミネート工程を省けるため生産工程の短縮にもつながります。両更クラフト・片艶クラフトなど、印刷適性や必要強度に合わせて複数のベース原紙から選べます。シールドプラスのようなガスバリア性はありません。食品用途では、汚れの心配がない二次包装で使うとリサイクル性が高まります。
主な用途:バリア性を必要としない食品の二次包材、菓子などの外装、日用雑貨の包装。
シーラント(熱で溶ける接着層のフィルム)を使わずに、容易なヒートシールに特化した紙製パッケージ素材です。バリア性は備えていないため、密封できればよく鮮度保持までは不要な用途に向きます。
主な用途:食品の二次包装・配送包装など、密封が主目的の包材。
※ ヒートシール紙をシュリンク包装の代替として検討する場合の詳しい解説はこちらの記事▶もご覧ください。
④ 水分・油分を吸う
食品・食材から出る水分・油分(ドリップ・結露・油)を吸わせたい用途に使う紙です。余分な水分・油分を吸って留めることで、ベタつきや染み出しを抑え、商品を良い状態に保ちます。厚みのあるタイプはクッション性による商品保護を兼ねるほか、保冷剤の結露を吸って冷え過ぎを防ぐといった使い方もできます。食品に直接触れて使えるタイプもあります。
機能紙選定ナビを運営する弊社(田村商店)と北越コーポレーションが共同開発した吸水紙です。一般的な吸水紙より、吸水度・剥離強さ・紙の厚みが優れているのが特徴です。食品紙としての代表的な使い方は食品台紙——羊羹や水分の出る和菓子などの下に敷くと、食品から出る液体をよく吸い、外に染み出させません。厚み・硬さがあって台紙として扱いやすく、剥離性があるので食品がくっつきにくいのも利点です。金台紙やドリップ用シートでは「吸いきれない・見栄え・厚み・硬さ」が課題になりがちな用途で採用されており、和菓子の懐紙の代用としても使えます。一般社団法人 日本食品分析センターの分析試験をクリアしており、食品に直接触れる用途に使えます。
このほか、厚みによるクッション性を活かして、野菜・果物の配送時に保冷剤と一緒に使う結露対策・冷え過ぎ防止(農業)、魚の氷焼け防止(漁業)、機械の油漏れ対策(工業)にも使われています。
主な用途:羊羹・水分の出る和菓子などの食品台紙・懐紙代用、惣菜の敷紙。あわせて、野菜・果物の配送時の結露対策・商品保護(農業)、魚の氷焼け防止(漁業)、機械の油漏れ対策(工業)。
食品に対応した吸水・吸油紙です。アイボリー紙にPE樹脂を押し出してクレープ紙(または純白紙)を貼り合わせた構造で、間のPE層が紙の強度を保ちつつ、吸った水分・油分が反対面へ移行するのを防ぎます。紙面のシリコーン離型加工により食品が離れやすく、調理食品から出る蒸気・油分を紙面が瞬時に吸って食感を保ちます。食品直触れ用途向けで、食品の一次容器としても活用できます。未晒クレープ/晒クレープ/純白の3種から選べます(いずれも紙面への印刷はできません)。このうちクレープ紙タイプ(未晒・晒)は保水力にも優れ、精肉・魚類の鮮度保持用としても使われています。
主な用途:テイクアウト用BOX、食品トレイ、食品台紙、食品用の敷紙。脱プラで水分の出る食品を紙容器化したい場合にも。
※ 薄紙タイプ(ロール/シート/ドリップ吸水)を含め、吸水紙の種類や選び方をさらに詳しく知りたい方は吸水紙・吸油紙のページ▶もご覧ください。青果物吸水紙は弊社から直接ご購入いただけます。
⑤ 敷く・すべり止め・離型
食品や容器の下に敷くことで、ずれ・崩れを防いだり、くっつきを防いだりする紙です。トレー上での商品の横ずれを抑える「すべり止め」、蒸し物・焼き物が紙にくっつくのを防ぐ「離型」など、目的に合わせて選べます。
クラフト紙にアクリル系樹脂を特殊コーティングした、すべり止め用の紙です。特殊な表面加工により防滑角度が45度以上と高い防滑性を持ち、トレーや箱の中での商品の横ずれ・崩れを防ぎます。接着剤を使用していないためベタつかず、紙なので使用後は可燃ごみとして処理できます。食品の直置きが可能で、分析試験成績表もあります。弊社にて直接販売しており、ご要望に応じてオリジナルサイズへのカットにも対応します。
主な用途:ケーキやトレー上の商品の横ずれ・崩れ防止、テイクアウトBOX内の横揺れ緩和、ばんじゅうでの輸送・保管時のずれ防止。オリジナルサイズへのカットも可能です。
表面にシリコン加工を施した、剥離性・耐熱性に優れた敷紙です。適度に蒸気を通すため蒸し上がりが良く、まんじゅうがくっつきにくいのが特長で、蒸し物の敷紙として使われています。
主な用途:まんじゅうなど蒸し物の敷紙。
漂白パルプを使用した、片面に光沢のある白色の薄物クラフト紙です。蛍光染料を使用していないグレードは、食品に触れる包装・敷き紙としても利用できます。薄手ながら包装適性に優れ、食品工場やお菓子・パンの敷き紙、商品箱の中敷き・上掛け、インナーラップなどに使われます。※食品包装で印刷する場合は、印刷面が食品に直接触れないようご注意ください。
主な用途:食品工場・ベーカリーでの敷き紙・中敷き、お菓子・パンの敷き紙、商品のインナーラップ・保護紙。
※ 防滑紙(ぴたっとシート)の使い方・種類やご購入について詳しくは防滑紙のページ▶をご覧ください。オーブンでの焼成に使う敷紙(クッキングシートなど)をお探しの場合は「① 油・水・熱に強い」や耐熱紙のページ▶もご確認ください。加熱温度・調理方法に応じて適した紙が変わるため、条件をお知らせいただければ最適な紙をご提案します。
⑥ 容器にする
紙コップ・紙トレー・弁当容器など、成型した紙の容器にするための素材(原紙)です。プラスチック容器からの切り替え(脱プラ)の受け皿となるタイプで、素材から選んで自社仕様の容器をつくることも、既製の紙トレー・紙容器をそのまま使うこともできます。
紙にPE(ポリエチレン)を押し出してラミネートした紙で、紙コップをはじめ、アイスクリームカップ、インスタント食品(カップラーメン容器など)の原紙として使われます。水を入れる食器として適した紙選びから、水を弾く機能まで、用途に合わせてカスタマイズできます。
主な用途:紙コップ・紙カップ・カップ食品容器の成型素材。
紙にPE(ポリエチレン)とPETフィルムをポリラミネートした食品用の耐熱・耐水紙です。飲食店向けの容器や弁当のおかずカップなどの製品用紙として使われています。
主な用途:飲食用の容器、弁当のおかずカップなど。
アイボリー紙にPP樹脂を押し出して貼り合わせた、食品直触れ用途向けの一次容器向け素材です。耐水・耐油・耐熱・低臭の多機能性を備えています。透明PP(マット調)のピピアットと、茶色のカラーPPがあり、透明タイプ(ピピアット)は易接着処理が施され、樹脂面のコーティング剤には米国FDAに準拠したものが使われています。
主な用途:テイクアウトBOX、食品トレイ、食品台紙など、食品に直接触れる容器・トレー。
成型済みの紙製の食品トレーです。プラスチックトレーからの置き換え(脱プラ)に使え、既製品をそのまま活用できるため、一から容器を製造しなくても紙への切り替えを試せます。ハロパック®は紙製トレーと高機能バリアフィルムを融合させたエコパッケージで、従来のプラスチックトレーと比べてプラスチック使用量を最大約90%削減できます。トップシールで密閉包装ができ、電子レンジ・オーブンにも対応可能な素材を採用しています。内側のフィルムを剥がせるため、フィルムはプラごみ、紙トレーは雑がみとして分別できます(分別区分は自治体により異なります)。既製の紙容器から選びたい場合の入口になります。
主な用途:テイクアウト・惣菜・弁当の紙トレー、トップシールで密閉するチルド・冷凍・惣菜食品の容器。
※ 紙製トレー・ハロパック®の詳しい仕様・種類やご購入については紙容器・紙トレーのページ▶をご覧ください。数量に応じて、素材の選定から容器の製造まで対応しますので、用途をお知らせください。
食品紙と「脱プラ」「PFAS対応」の関係
食品紙が近年あらためて注目されている背景には、大きく二つの流れがあります。ひとつはプラスチック使用量を減らす「脱プラ・減プラ」、もうひとつは有機フッ素化合物(PFAS)を使わない「PFAS対応(フッ素フリー)」です。どちらも食品紙の選び方に関わるため、ここで整理します。
脱プラ・減プラ:プラスチック容器・包装を紙に置き換える
使い捨てプラスチックの削減が世界的に求められるなか、プラスチック容器やフィルム包装を紙に切り替える動きが広がっています。ただし、食品の包装には水分・油分・酸素などから中身を守る機能が必要で、単純に紙へ置き換えられるとは限りません。そこで、これまでプラスチックが担ってきた機能を紙に持たせた食品紙が使われます。
本ページで紹介した紙のうち、脱プラ・減プラに関わるものには次のようなものがあります。密封や鮮度保持をプラスチックフィルムなしで行いたい場合はバリア紙・ヒートシール紙(③)、プラスチック容器・トレーを紙に替えたい場合は容器素材や紙製トレー・ハロパック®(⑥)が候補になります。たとえばハロパック®は、紙製トレーと高機能バリアフィルムの組み合わせで、従来のプラスチックトレーと比べてプラスチック使用量を最大約90%削減できるとされています。
一方で、すべてのプラスチック包装をそのまま紙にできるわけではありません。中身の水分量・油分・保存期間・加熱の有無などによって適した紙は変わり、フィルムとの併用が現実的な場合もあります。「どの部分から、どこまで紙に替えられるか」は、食品と工程に合わせた検討が必要です。
PFAS対応:フッ素を使わない耐油紙という選択肢
PFAS(有機フッ素化合物)は、撥水性・撥油性に優れることから、耐油紙をはじめとする食品包装の耐油・撥水加工に広く使われてきました。近年はその環境・健康影響への懸念から、各国で規制が進んでいます。米国ではFDAが2024年に食品包装用途でのPFAS使用の段階的な取りやめを進め、EUでは2026年8月から、包装に関する規則(PPWR)のもとで食品包装材のPFASが規制対象となります。日本国内でも、PFOS・PFOAなど一部のPFASの製造・輸入・使用が原則禁止されるなど、規制の動きが進んでいます。
こうした動きを受けて、食品包装ではフッ素を使わずに耐油性を出した「非フッ素(フッ素フリー)」の紙への切り替えが進んでいます。本ページで紹介した耐油紙のうち、パピ・タイユ(FF)、FS耐油紙FF、FSエリプラ+ナチュラル、エコバリー(F)/ブラウンエコバリー(F)は、いずれもフッ素系の耐油剤を使わずに耐油性を発現するタイプです。フッ素系耐油紙からの置き換えを検討している場合の候補になります。
「脱プラ」と「PFAS対応」は別の観点です
脱プラはプラスチックを減らす取り組み、PFAS対応は有機フッ素化合物を使わない取り組みで、目的が異なります。たとえば非フッ素の耐油紙はPFAS対応にはなりますが、それ自体が脱プラを意味するわけではありません(フィルムをラミネートした紙は非フッ素でもプラスチックを含みます)。どちらの対応が必要かを分けて考えると、適した紙を選びやすくなります。
どの規制にどこまで対応する必要があるか、どの紙が自社の食品・用途に合うかは、条件によって変わります。取引先や輸出先の要件に合わせた対応が必要な場合も含め、用途をうかがったうえで最適な紙をご提案します。
よくある質問(食品紙の選び方・購入)
無料サンプルはもらえますか?
ご用意できる紙は、無料サンプルでお試しいただけます。ただし、すべての紙に在庫サンプルがあるわけではなく、紙の種類によってはご用意できない場合や、小ロットでの有償購入をご案内する場合があります。まずは用途をお知らせいただければ、サンプルの可否とあわせてご案内します。
少量だけ欲しいのですが、購入できますか?
購入できる最小量は紙の種類によって異なります。少量から購入いただける紙もあれば、ロット単位での製造・販売となる紙もあります。ご希望の数量をお知らせいただければ、対応可能な購入方法をご案内します。青果物吸水紙のように、ご希望サイズへカットして1枚からお届けできる紙もあります。
食品に直接触れて使えますか?
食品に直接触れて使えるかどうかは、紙の種類と、対象の食品・使い方によって変わります。第三者機関の分析試験をクリアした紙や、食品衛生法への適合が確認できる紙は、その根拠とともにご案内できます。一方で、同じ紙でも油分・水分・温度・接触時間などの条件によって適否が変わるため、用途をうかがったうえで、直接接触の可否を個別に確認してご提案します。
希望のサイズにカットや加工はできますか?
はい。ご希望のサイズへのカットのほか、紙の種類に応じて印刷、袋・容器などへの加工まで対応し、現場ですぐ使える形でお届けします。「紙を仕入れてから自社で加工する」手間をかけずにご相談いただけます。ただし、加工できる範囲は選ぶ紙によって異なりますので、加工の希望内容とあわせてご相談ください。
食品紙を選ぶ際の注意点は?(メリット・デメリット)
食品紙は、プラスチックの削減(脱プラ)や、フッ素を使わない耐油対応(PFAS対応)、紙ならではの質感・印刷のしやすさといった利点があります。一方で、選ぶ際には次の点にご注意ください。
- 廃棄・リサイクルの方法は製品ごとに異なります。フィルムやPETを貼り合わせた紙は、そのままでは古紙リサイクルに出せない場合があります(内側のフィルムを剥がして分別できる製品もあります)。
- 「紙だから食品に安全」とは一律に言えません。食品への適否は、対象の食品・使い方によって変わるため、個別の確認が必要です。
- 印刷適性・加工適性は紙によって異なります。印刷したい・袋や容器にしたいといった希望がある場合は、対応可否を先にご確認ください。
- 「非フッ素(PFAS対応)」と「脱プラ」は別の観点です。非フッ素の耐油紙でも、フィルムを貼り合わせた紙はプラスチックを含みます。どちらの対応が必要かを分けてお考えください。
これらは紙の種類ごとに変わるため、気になる点は用途とあわせてお知らせいただければ、正直にお伝えしたうえで最適な紙をご提案します。
使用後は普通に捨てられますか?(廃棄・リサイクル)
紙単体の製品は、多くの場合そのまま可燃ごみとして処理できます。ただし、フィルムやPET・アルミなどを貼り合わせた紙は、分別方法が異なる場合があります(フィルムを剥がしてプラごみと雑がみに分けられる製品もあります)。具体的な廃棄・分別方法は製品ごと・自治体ごとに異なるため、対象の製品にあわせてご確認・ご案内します。
どのタイプの紙が合うか分からないのですが?
ページ上部の「かんたん診断」で、用途からおおよそのタイプを絞り込めます。そのうえで、どの製品が自社の食品・工程に合うかは、条件によって変わります。用途・食品・数量・加工の希望などをお知らせいただければ、特定メーカーに偏らず、最適な紙を無料でご提案します。判断に迷う段階でお気軽にご相談ください。
相談から納品までの流れを教えてください。
まずお問い合わせフォームから、用途・食品・数量・加工のご希望などをお知らせください。内容をもとに、適した紙のご提案とお見積もりをご案内します。サンプルをご用意できる紙は、あわせてお試しいただけます。仕様が決まりましたら、カット・印刷・加工などを行い、現場ですぐ使える形でお届けします。
迷ったら、用途をうかがって最適な食品紙をご提案します
食品紙は種類が多く、同じ用途でも食品・工程・数量によって適した紙は変わります。「どの紙が合うか分からない」「フッ素系から切り替えたい」「プラスチック容器を紙にしたい」——そうした段階でも問題ありません。用途・食品・数量・加工のご希望をお知らせいただければ、特定メーカーに偏らず、最適な紙を無料でご提案します。紙をお選びいただいた後は、サイズカット・印刷・袋や容器への加工まで対応し、現場ですぐ使える形でお届けします(加工できる範囲は選ぶ紙により異なります)。
飲食店・小売・スイーツブランドなど、現場で使う方へ
「テイクアウトや惣菜を増やしたい」「今の包材が油・水に負ける」「見栄えよく包みたい」「脱プラの容器に替えたい」——こうした現場のお悩みに、扱う食品・使い方をうかがったうえで最適な紙をご提案します。サイズのカットや加工にも対応するため、届いたその日から現場でお使いいただけます。ご用意できる紙は無料サンプルでお試しいただけます。
食品メーカー・製造工場・資材/購買・調達担当の方へ
「複数社購買でリスクを分散したい」「PFAS規制・脱プラを見据えて包材を見直したい」「量産に耐える安定調達がほしい」——機能紙選定ナビは、さまざまな業界に紙を納めてきた田村商店が運営する課題解決型サイトです。特定メーカーに偏らない選定で、安定調達と脱プラ・PFAS対応の両面から、包材の切り替え・複数購買をサポートします。
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